USMLE申し込みの流れについて
USMLE(米国医師国家試験)は、米国で医師としての資格を得るために必要な試験です。受験手続きは複雑ですが、適切な手順を踏むことでスムーズに進めることができます。ここでは、USMLEの受験方法について詳しく説明していきます。
USMLE受験申請の全体の流れ
USMLEの受験申請の全体の流れは以下の通りです。
- USMLE/ECFMG Identification Number作成、申請料支払
- オンライン公証(Form 186の提出)
- 各STEPの申し込み・受験料支払い
- ステータスの確認(Status Verification)
- 受験予約
注意点として、MyIntealthという新システムが今後導入されるという通知が公式HPに掲載されています。2024年6月現在では導入が延期されていますが、導入後は従来のフローから変更されることが予想されます。
Existing On-line Services Restored: MyIntealth™ Launch Postponed
To ensure that our customers have access to critical services, we have restored our existing systems. Our on-line services are now available, and users can access them at the links below to submit applications and other service requests, and to check the status of prior applications/requests. The launch of MyIntealth has been postponed.
While we will continue to prepare MyIntealth for launch, our priority is to ensure that customers have everything they need from us without further delay. We will reschedule the launch of MyIntealth for a later date to occur with minimal impact to those we serve and will provide updates as they become available in the Transition to MyIntealth section.
「On-line Services Overview」ECFMG A Division of Intealth https://www.ecfmg.org/online-services/ [2024年6月7日閲覧]
USMLE/ECFMG Identification Number作成
USMLE/ECFMG Identification Numberの作成~申請料の支払いはECFMGのウェブサイト(IWA)より行います。発行までに5営業日ほどかかります。
パスポートの情報を入力する必要があるため、事前に取得しておきましょう。
USMLE/ECFMG Identification Numberの作成はこちら
ECFMG ON-LINE AUTHENTICATION PROCESS
ECFMG認証申請料は$160.00です(2024年8月現在)。年々上がっているので、最新の料金はこちらから確認してください。
オンライン公証(Form 186の提出)
ECFMG 認証申請が支払いまで完了すると、Form 186(身分証明書フォーム)がダウンロードできるようになります。このフォームをダウンロードし、NotaryCam で認証を受けます。
Notary Camとは、オンラインで公証サービスを提供するプラットフォームです。このサービスを利用することで、ユーザーは自宅やオフィスなど、どこからでも公証人とビデオ会議を通じて文書を公証することができます。Notary CamにはECFMGより送られてくるURLからアクセスすることが出来ます。ライブ公証人に接続し、ウェブカメラで直接本人確認を行うことで、オンライン上で公証を行うことができます。
各STEPの申し込み・受験料支払い
すべて完了するとScheduling numberがメールで送られてきます。Scheduling numberを使用し、プロメトリック (東京:御茶の水 / 大阪:中津)で試験予約をする必要があります。
試験予約ができる期間はEligibility periodの3ヶ月間になります。
Eligibility Period中にUSMLE Step 1/Step 2 CK を受験できない場合は、1 回に限り延長を申請できます。延長を申請するには、「Request to Extend a USMLE® Step 1/Step 2 CK Eligibility Period」に記入する必要があります。申請には料金の支払いが必要です。
ステータスの確認(Status Verification)
受験者が現在医学部に在籍しているか、医学部を卒業しているかの確認が行われます。
大学がEMSWPに登録している場合には、大学側がオンライン上で処理してくれます。もし未登録の場合にはForm 183を紙で提出する必要があります。受験申請後にIWAよりForm183のPDFがダウンロードできるようになりますので、印刷して記入し、大学に提出します。
ステータス確認が完了すると、IWAのオンライン申請画面に通知されます。
また、卒業生のみ、以下の追加の資料の提出が必要となります。
- 医学部の卒業証書のコピー (以前に提出していない場合)
- 医学部の卒業証書の公式英語翻訳 。
受験の要件・受験方法について
STEP1、STEP2 CK
- World Directory of Medical Schoolsに掲載されている医学部の学生または卒業生(日本の医学部はすべて含まれています)
- 医学部に2年以上所属し、かつ基礎医学を履修していること
- その他ECFMGの資格要件を満たすもの
STEP1とSTEP2CKは順序関係なく受験することができます。
日本国内で受験可能で、東京:御茶の水/大阪:中津で通年実施されています。直前の予約では席が埋まってしまっていることもあるため、3ヶ月ほど前に予約しておいた方が良いです。
STEP3
- ECFMG certificateを取得(STEP1/STEP2CKを合格)していること
- World Directory of Medical Schoolsに掲載されている医学部でMD degreeと同等の学位を取得すること
- USMLE Bulletin of Informationに記載されているその他のすべての資格基準を満たすこと
試験は2日間に渡って行われます。他のSTEPと異なり日本で受験ができないため、渡米する必要があります。日本で一番近い試験会場はグアムです。
他のSTEPとは異なり、オンラインの申し込みはFSMB(Federation of State Medical Boards:医事審議会連合)のサイトで行います。また、オンライン上または公証役場で公証をする必要があります。
まとめ
USMLE受験の申請手続きは複雑で多岐にわたりますが、事前に必要な準備をしっかりと行い、各ステップを確実に進めることで、スムーズに進行させることができます。また、新しいシステムの導入予定など、今後の変更点にも注意を払いながら進めることが重要です。この記事が、USMLE受験を目指す皆さんの手助けとなれば幸いです。成功を祈っています。